この病気の症状には、腹痛、下痢、便秘、体重減少、疲労などがあります。10代の患者さんも増えてきていて、下痢が続くといった症状の場合には注意が必要です。若年層に罹患者が増えている理由として食の欧米化があると言われています。慢性大腸炎の一般的なタイプには、潰瘍性大腸炎やクローン病があり、これらは炎症性腸疾患(IBD)の一部です。
治療は通常、長期的な管理と薬物による制御を必要とします。以下は主な治療法です:
- 抗炎症薬:サラゾスルファピリジンやステロイドなど、炎症を軽減する薬です。
- 免疫抑制剤:免疫系の反応を抑えることで炎症を抑制します。
- 生物学的製剤:重症または難治性のケースでは、抗TNF薬などが使われます。
- 食事管理:発症を減らすために食事を調整します。
- 手術:重症の場合、影響を受けた結腸の一部を切除する手術が必要なことがあります。
最近は新しい治療法や内服薬なども開発され、しっかりと治療を行うことで症状が少ない状況を長く保つことも可能になってきました。定期的に症状や大腸炎の進行状況を検査し適切な処置を行うことが最も大切です。
クローン病
クローン病(Crohn’s Disease)は、炎症性腸疾患(IBD)の一種で、消化管のどの部分にも炎症を引き起こす可能性のある慢性的な疾患です。最も一般的に影響を受けるのは小腸の末端(回腸)ですが、大腸(結腸)を含む消化管の他の部分にも影響を与えることがあります。
症状
クローン病の症状は個々に異なり、症状の重さも変わります。一般的な症状としては:
- 腹痛
- 下痢(時には血便を伴う)
- 体重減少
- 疲労
- 発熱
- 食欲不振
原因
クローン病の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、免疫系の異常反応、遺伝的要因、環境要因が関与していると考えられています。
若年層で顕著に増加傾向にあります
クローン病は厚生労働省の特定疾患に指定されており、難病医療費助成制度の対象となっています。食生活の変化やストレスの増加などにより近年症例数が激増しています。慢性的な下痢や血便などが初期症状として見受けられます。病気に気が付かないケースも多く、初期段階での発見が遅れる事も多く見受けられます。下痢が体質だと判断する前に検査することをお勧めします。